オステオパシー
オステオパシーは米国三大医学(オステオパシー、カイロプラクティック、スポンデュロセラピー)のひとつで1874年にA.T.スティル医師によって創始されました。スティルは人体の60〜70%を占めるといわれる筋骨格系が人体に多岐にわたる影響を及ぼしているという信念のもとに解剖学に執着すると同時に「ホリスティックアプローチ(全人的治療)」と呼ばれる新しい病気の捉え方とあわせて、既存の医学にマニュピレーション(手技)を加えた「オステオパシー」を作り上げました。
カイロプラクティックでは制限のある一方向にのみ瞬間圧をかける直接法が一般的な療法ですが、オステオパシーでは圧迫と牽引を巧みに利用し身体組織の復元力を使う間接法をも利用します。頭蓋、骨、膜、筋、内臓の五つのカテゴリーにアプローチすることで、からだの歪みを取り除き体調を整え、自然治癒力を高め、関節の痛みや筋肉の炎症を取り去り、内蔵の動きを回復し、自律神経や生体エネルギーの流れを整える手技療法です。
現在アメリカでは20のオステオパシー医科大学があり、オステオパシー医師(D.O.)は医師(M.D)と同等の地位にあります。ほかの先進諸国と異なり日本ではオステオパシーは国家資格になっていないため民間団体により医療国家資格者を対象とした講習会が行われています。
適応症状は肩こり腰痛などの慢性疾患、ぎっくり腰や捻挫などの急性疾患はもちろんのこと、内臓の機能異常や自律神経系の失調による疾患、事故の後遺症など多岐にわたります。また、オステオパシーの技法で頭蓋骨や膜の調整することにより長年悩まされている頭痛や目まいなどの症状にも適応します。
首や肩が凝ることで起こる筋収縮性の頭痛や目まいであれば、1〜2回の治療で良くなりますが、長年の生活習慣の歪として、頭蓋骨内から全身の組織・器官とつながる「膜」の捩れや過緊張が原因で起こる頭痛や目まいは、継続して治療を受け
ていただく必要があります。 慢性的なひどい頭痛を訴えて当院を受診された方で月に1〜2回の治療を1年以上継続して受けていただいている方のほとんどが症状の消失や軽減を認めています。
年に何度も見舞われる激しい腰痛で悩まされ、寝込んでばかりいると言って、来院されたいた方たちも月に1〜2回の治療を継続的に受けていただくことで、皆さん寝込むことがなくなりました。