第3回 スリランカパネルシアター公演旅行 -5日目- Part2

2014年8月6日

パネルボードと絵人形の制作ワークショップ
(11:00〜16:00)
DANパネ団の公演後、なっちゃん・JACAの林さんと北さん・現地スタッフが協力して、パネルボードと絵人形の制作キットを配布した。
特になっちゃんは、公演中の通訳後休む間もなくの次の段取り。
かなり疲れているだろうに・・・
参加者は、持参した敷物を広げて場所の確保。
なっちゃんの指示に従い、規律正しく行動するところが何となくかわいい。
ファーイスさんから「貴重な機会を大事にして、各園に戻って活用できるよう頑張ってほしい」というあいさつがあった。
舞台の制作開始。
今回すばらしいのは、全てスリランカにある材料を使って舞台や絵人形を制作できること。
日本の物に比べると質的に劣るが、ほとんど問題なく使える。
これらを準備するために奔走したなっちゃん、あなたはすばらしい。
スリランカにある物で作れるということは、パネルシアターの普及にとって大きな前進だと思う。
JACAの北さんと林さんも制作に参加。
北さんは、環境教育でぜひパネルシアターを使ってみたいという強い気持ちを持っていた。
今回は、経費と時間の都合で、ミニパネルの作成。パネルボードはすでにちょうどいい大きさにカットされていた。
参加した保育園の先生方は、大変熱心に集中して話を聞いてくれるので、どんどん作業が進む。
ボードを包んだネル地を仮止めする先生たち。
制作状況を確認して回るなべさん。
パネルボード完成後、自分のサインを入れる先生たち。
北さんはシンハラ語、林さんはタミル語。
それぞれ担当する地域の言語でサインを入れた。
すごい!
ほとんど12時だったが、なっちゃんが「大丈夫」というので、休む間もなく絵人形の制作へ。
スリランカの人たちの頑張りには頭が下がる。

今回制作する作品は、『こぶたぬきつねこ(古宇田亮順先生)』をスリランカの動物によるしりとり歌に作り替えたもの。
イラストは、なべさんの友人(ウツノミヤ・ケイさん)に描いてもらった。
Pペーパーに代わる不織布もスリランカにはあった。両面に絵を描くことは難しいが、表裏に絵が必要な場合は、別々の紙に描いて貼り合せれば問題ない。
床の上での作業はつらいだろうが、誰一人文句を言わない。
それどころか、楽しんで作業をしている。
ファーイスさんも参加者が楽しんでいる様子を見て、うれしそうであった。
やまちゃん・あっこちゃんも指導に奮闘。
うまく描けると、「見て見て〜」と声をかけてくる。
褒めてもらうことで、自らの意欲をますます高めている感じがした。
唯一の子どももお母さん先生の指示通りにがんばっていた。
ポスターカラーで色を塗った経験もほとんどないそうであるが、ほとんどの人はサンプル通りの色合いできれいに塗っていた。
中には、オリジナリティーあふれる色を使う人もいたが、きれいな配色で塗ることができていた。
完成品をなっちゃんに見せて喜ぶ参加者。
14:00過ぎ、遅い昼食。
新聞紙や大きな葉に包んで持ち寄ったお弁当をみんなで仲良くつまんで食べる。
スリランカである。
食後は、井戸水で手や食器を洗って片付け。
食後のまったりしたひと時。
15:00頃、演じ方の練習開始。
歌に合わせて、絵人形を動かす。
みんな、元気よく歌ってくれた。
全てのプログラム終了後、修了書を授与した。
握手するときの笑顔が嬉しかった。

すべての日程が終了し、片付けが終わったのは17:00頃だったかなあ?
結構ハードなプログラムだったが、誰一人文句を言わず熱心に取り組んでくれた。


DANパネ団のとって、スリランカでの制作指導は初めてであったが、なっちゃんの周到な準備と参加者の協力のおかげで、スムーズに終えることができた。
作品を持っていることが大事なことで、ポロンナルワの保育で今回の作品が活用されるようになるかもしれない。

そのためには、再訪してもっと丁寧に指導したいという気持ちになった。
北さんは、パネルシアターを知らなかったが、環境教育のために活用できるものであれば・・・という淡い期待を持って参加したらしい。
しかし、DANパネ団の公演を観て、「使ってみよう」と決め、帰宅後すぐに作品作りに取り掛かったらしい。
「今回のワークショップが中学生以来の色塗り」と言っていたにもかかわらず、その後1週間くらいで作品の構想をイラスト入りで送ってきた。
「ごみのポイ捨て」と「食育」に関わる2作品であった。どちらもいい感じ。北さんの行動力は素晴らしい。
「固くなりがちな環境教育を楽しみながら子ども達に指導できる」と喜んでいる北さんの笑顔を想像する私(なべさん)も笑顔になっている。 
公演終了後、アヌラーダプラに戻り、2日前まで泊まっていたHappy Leoni Hotelへ。
再会を楽しみにしていた唯一日本語が話せるラジャさんは、子どもの体調が悪いということでいなかった。そんな時に限って、アクシデントは起こる。
これまで使っていた部屋と同じ作りの部屋に通されたなべさん。ちょっとした用で部屋を出て戻ってくると鍵がかかっている。鍵は室内のテーブルの上。なんとこの部屋だけオートロックだったのだ。すぐに向かいのやまちゃんの部屋に行き、フロントに電話。なかなか来ないので、再度電話。スリランカ時間である。
しばらくすると係の人がやってきた。ところが「あの鍵がオンリーワン」だと言う。そんな馬鹿な!
ドアは、頑丈な鉄板でできており外れそうもない。どうするのかと見守っていたら、オーナーらしき人と主任さんのような人もやってきて、3人がかりで廊下側の窓の鉄格子を外し始めた。外れない。楽しそうに笑いながら相談した後、固めの長い水撒き用のホースの先にフックを取り付けて持ってきた。幸い鉄格子の内側にある窓は少し開いていたので、そこからホースを突っ込むことができた。何ということでしょう!すぐに鍵を引っかけて取ることができた。拍手!!!
申し訳ないやら嬉しいやら・・・。言葉は通じないがココロは通い合い喜びを分かち合った。変な一体感。
その後、レストランで食事をとっていると、通りかかるスタッフがみんな「よかったね」という仕草や表情をしながら通り過ぎていった。
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