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・神河物語・カード考


 マジック・ザ・ギャザリングも、ミラディンあたりからストーリーが変わってきました。今回はついに、舞台が日本のようなところになって「神河物語」として登場しました。どうやら、世界的にもMTGは日本での人気が高くなってきたらしくて、そのためか、舞台も日本を意識したものになったのではないかという感じです。

 さて、今回の神河物語、レジェンドルールが変わって、「伝説のクリーチャー」というルールに変わりました。また、レジェンドルールも微妙に変わって、同じ「伝説のクリーチャー」が2体場にいたとき、後から出た方が墓地に行っていたのに対して、今のルールでは両方とも墓地にいくということになったわけです。これによって、「出したもの勝ち」という状態がなくなり、レジェンドの強さが、若干弱くなったという感じです。

 また、今回から、壁が攻撃に参加できないというルールも変わって、今までの壁の能力は「防衛」となるのだそうです。この、レジェンドと壁のルールが変わることによって、クリーチャータイプによる特別ルールがなくなってしまうことになります。
以前、「不自然な淘汰」で、場に出ている2体の同じクリーチャーを「レジェンド」にして壊すということをやっていたのですが、これからはそれができなくなります。個人的には残念ですね。

それでは、神河物語の注目カードをあげていきます。

今田家の猟犬、勇丸  (白)
伝説のクリーチャー ― 猟犬 レア
2/2
※「伝説のクリーチャー」であること以外にデメリットがない1マナ2/2がついに出ました。問題は複数並べられないことと、相手が出したら共倒れになること。
サバンナライオンとどっちがいいか微妙。

古の法の神  (1)(白)
クリーチャー ― スピリット(Spirit) コモン
古の法の神を生け贄に捧げる:エンチャント1つを対象とし、それを破壊する。
2/2
※2マナ2/2の上に、エンチャントを壊すこともできる優れたクリーチャー。ウイニーなどの速攻デッキには必ず入るだろう。

来世への旅  (1)(白)
インスタント ― 秘儀(Arcane) アンコモン
クリーチャー1体を対象とし、それをゲームから取り除く。ターン終了時に、そのクリーチャーをそのオーナーのコントロールの下で、その上に+1/+1カウンターが1個置かれた状態で場に戻す。
※少なくとも、当座をしのぐことはできる呪文なので有効。自分のクリーチャーを強化するのに使ってもおいしい。187クリーチャーならなおおいしい。


統制のオーラ  (青)(青)
エンチャント(クリーチャー) アンコモン
(1),あなたがコントロールするアンタップ状態のクリーチャーを1体タップする:エンチャントされているクリーチャーをアンタップする。
※いろいろなコンボに使えそう。青は、コントロールデッキからコンボデッキにシフトすることになりそう。

けちな贈り物  (3)(青)
インスタント レア
対戦相手1人を対象とする。あなたのライブラリーから異なる名前のカードを4枚探し、それらを公開する。そのプレイヤーはそれらのカードから2枚を選ぶ。選ばれたカードをあなたの墓地に置き、残りをあなたの手札に加える。その後、あなたのライブラリーを切り直す。
※弱体化した「嘘か真か」。ただ、ライブラリから引っ張れるのはいい。墓地再利用カードと組み合わせればうまく使えそう。


邪魔  (1)(青)(青)
インスタント ,アンコモン
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。その呪文がこの方法で打ち消された場合、そのカードをそのオーナーの墓地に置く代わりにそのプレイヤーのライブラリーの一番上か一番下に置く。
※「記憶の欠落」の発展バージョン。対抗呪文と比べると弱体化は否めないが、現環境では強力な打ち消しであることに代わりはない。

押しつぶし (1)(青)
インスタント ,アンコモン
起動型能力1つを対象とし、それを打ち消す。(マナ能力は対象にできない。)
カードを1枚引く。
※キャントリップが付いた「もみ消し」、「束縛」が青くなったもの。現環境では貴重。

時間停止  (4)(青)(青)
インスタント レア
ターンを終了する。(このカードを含む、スタック上のすべての呪文と能力をゲームから取り除く。ターンを進めているプレイヤーは自分の手札のカードを、自分の手札の枚数の最大値になるまで捨てる。ダメージは取り除かれ、「このターン」と「ターン終了時まで」の効果は終了する。)
※抹消であろうが何であろうが、有無を言わせず効果を無くしてしまう無茶なカード。6マナと重いが、それでも強すぎるだろう。

困窮 (黒)(黒)
ソーサリー コモン
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開する。あなたは、その中から土地ではないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは、そのカードを捨てる。
※強迫の選択肢が増えた代わりに2マナになったもの。ハズレがない分強迫より使いやすいが、2マナだと1ターン目で使えないのがつらい。

鼠の墓荒らし  (1)(黒)
クリーチャー ― ネズミ(Rat)・ならず者(Rogue) アンコモン
(1)(黒):対戦相手の墓地にあるカード1枚を対象とし、それをゲームから取り除く。その墓地にカードが1枚もない場合、鼠の墓荒らしを反転する。
2/1
冒涜する者、夜目
伝説のクリーチャー ― ネズミ(Rat)・ウィザード(Wizard)
(4)(黒):墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたのコントロールの下で場に出す。
4/2
※墓地破壊ができる優秀カードの上に、4/2に成長するから、文句なしにいいカードだろう。2マナで、マナ拘束が緩いのもポイント。

鼠の短牙 (1)(黒)
クリーチャー ― ネズミ(Rat)・ならず者(Rogue) レア
(1)(黒),(T):対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは、カードを1枚捨てる。その後、そのプレイヤーの手札にカードが1枚も無い場合、鼠の短牙を反転する。
1/1
憎まれ者の傷弄り
伝説のクリーチャー ― ネズミ(Rat)・シャーマン(Shaman)
それぞれの対戦相手のアップキープの開始時に、そのプレイヤーは、自分の手札にあるカードが3枚を下回る1枚につき1点のライフを失う。
3/3
※インスタントタイミングで手札破壊が出来るというあまりに壊れたクリーチャー。おまけに、反転すると拷問台付きになるというおまけつき。個人的には反転しない方がいいのだが。


ほつれた血管 (1)(黒)
エンチャント(クリーチャー) コモン
あなたは、あなたがインスタントをプレイできるときならいつでもほつれた血管をプレイしてもよい。
エンチャントされているクリーチャーがダメージを与えられるたび、そのコントローラーは同じ値のライフを失う。
※これはかなり強いカード。インスタントタイミングでプレイできるから、奇襲効果もある。
崇拝デッキははこれで殲滅できるし、壁も粉砕できる。


血塗られた悪姥  (黒)(黒)
クリーチャー ― スピリット(Spirit) コモン
(黒):このターン、血塗られた悪姥によってダメージを与えられたプレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは1点のライフを失う。
2/2
※これは、プレイヤーに追加ダメージを黒マナ分与えることができるという優れもののクリーチャー。パンプアップと違って、自分を守ることはできないが、ダメージは戦闘ダメージに限っていないので、うまく使えば、かなりおもしろいことが出来そう。

悪忌の岩語り  (1)(赤)
クリーチャー ― ゴブリン(Goblin)・シャーマン(Shaman) コモン
悪忌の岩語りが場に出たとき、あなたのマナ・プールに(赤)を加える。
1/1
※このタイプのクリーチャーは、何かとコンボに使えそう。ギックスの僧侶(US)には及ばないが、2マナと軽いのがいい。

捨て身の儀式  (1)(赤)
インスタント ― 秘儀(Arcane) コモン
あなたのマナ・プールに(赤)(赤)(赤)を加える。
連繋(秘儀)(1)(赤)(あなたが秘儀呪文をプレイするに際し、あなたはこのカードを手札から公開して連繋コストを支払ってもよい。そうした場合、このカードの効果をその呪文に追加する。)
※暗黒の儀式が赤になって弱体化したものだが、連繋なので使い道は大きそう。

鏡割りのキキジキ (2)(赤)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー ― ゴブリン(Goblin)・シャーマン(Shaman) レア
速攻
(T):あなたがコントロールする、伝説ではないクリーチャー1体を対象とする。それのコピーであるクリーチャー・トークンを1個場に出す。そのクリーチャー・トークンは速攻を持つ。ターン終了時に、それを生け贄に捧げる。
2/2
※話題のクリーチャー。いろいろなコンボに使えそう。速攻がついているので、最短で3ターンキルができる可能性を秘めている。

奇妙な転置 (2)(赤)
インスタント ― 秘儀(Arcane) アンコモン
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、そのパワーとタフネスを入れ替える。
連繋(秘儀)(1)(赤)(あなたが秘儀呪文をプレイするに際し、あなたはこのカードを手札から公開して連繋コストを支払ってもよい。そうした場合、このカードの効果をその呪文に追加する。)
※パワーとタフネスを入れ替えるカードはおもしろい。昔「回れ右」というカードがあったが、これは連繋で、うまく使えば何回も使えるのがおもしろい。

 山伏の炎  (2)(赤)
インスタント コモン
クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。山伏の炎はそれに3点のダメージを与える。このターン、そのクリーチャーが墓地に置かれる場合、代わりにそれをゲームから取り除く。
※久しぶりに赤の強力な火力が登場した。昔の「火葬」より1マナ重いのは仕方がないところだろう。

迷える探求者、梓 (2)(緑)
伝説のクリーチャー ― 人間(Human)・モンク(Monk) レア
あなたは自分の各ターンに、追加の土地を2枚プレイしてもよい。
1/2
※3マナなのがつらいが、1ターンに最高3枚まで土地がプレイできるのは強力。仮に、ウルザ3地形を1ターンにプレイできれば、それだけで7マナ出せる。
世界のるつぼとのコンボがおもしろそう。

武道家の庭師  (1)(緑)
クリーチャー ― 人間(Human)・モンク(Monk) レア
(T):あなたは、あなたの手札にある土地カードを1枚場に出してもよい。あなたが10以上の土地をコントロールしている場合、武道家の庭師を反転する。
2/1
Dokai, Weaver of Life / 生命の織り手、土塊(せいめいのおりてどかい)
伝説のクリーチャー ― 人間(Human)・モンク(Monk)
(4)(緑)(緑),(T):緑のX/Xのエレメンタル(Elemental)・クリーチャー・トークンを1個場に出す。Xはあなたがコントロールする土地の数である。
3/3
※どんどん土地が出せるからマナブーストが可能。構築の場合、反転したころにはおそらくデュエルが終わっているだろうから、反転後のことはあまり考えなくていいだろう。

落葉の道三  (1)(緑)(緑)
伝説のクリーチャー ― 人間(Human)・モンク(Monk) レア
プレイヤーは、自分のターンの間にしか呪文をプレイできない。
2/2
※カウンターやレスポンスなどを封じるクリーチャー。インスタント呪文が少ない緑にとっては、有利にデュエルを運ぶことが出来る。地味だがあなどれない。

聖鈴の僧団  (3)(緑)
クリーチャー ― 人間(Human)・モンク(Monk) コモン
4/3
※4マナでパワーが4のクリーチャーは「貪欲なるベイロス」ぐらいで、ほかは少なかった。ここにきて、コモンでこのパワーが出たのは大きい。さすがに限定戦でしか使えないだろうが。

大蛇の葉詠み  (緑)
クリーチャー ― 蛇(Snake)・シャーマン(Shaman) Champions of Kamigawa,コモン
(緑):あなたのマナ・プールに好きな色のマナ1点を加える。
1/1
※これが出せるということは、緑マナが出せるはずだから、少なくとも1点は好きな色のマナが出せる。本人がマナを出せないから、攻撃しないのなら極楽鳥がいいかもしれないが、安いデッキでも多色化が可能になったのは大きい。

今田の旗印  (2)
伝説のアーティファクト ― 装備品(Equipment) レア
今田の旗印は伝説のクリーチャーにのみつけることができる。
装備しているクリーチャーと共通の色を持つクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
装備しているクリーチャーと共通のクリーチャー・タイプを持つクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。
装備(2)
※限定的な「旗印」だが、2マナと軽いのがいい。つけなおしが効くので、うまく使えばおもしろいことができそう。

大蛇の孵卵器  (X)(X)
アーティファクト レア
大蛇の孵卵器はその上にX個の蓄積カウンターが置かれた状態で場に出る。
(5),(T):大蛇の孵卵器の上に置かれている蓄積カウンター1個につき、1/1の緑の蛇(Snake)クリーチャー・トークンを1個場に出す。
※トークン製造器だが、このカードは0マナでも出せるのがミソ。蓄積カウンターは後から乗せるという手もある。

師範の占い独楽  (1)
アーティファクト アンコモン
(1):あなたのライブラリーのカードを上から3枚見る。その後、それらを好きな順番で戻す。
(T):カードを1枚引く。その後、師範の占い独楽をそのオーナーのライブラリーの一番上に置く。
※ライブラリ、手札、パーマネントを総合的に調整できる優れもののカード。1マナで、ライブラリの上3枚から好きなカードを選んで手札に持ってこれるのは強い。

最後の河童の甲羅 (3)
伝説のアーティファクト レア
(3),(T):あなたを対象とするインスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを対象とし、それをゲームから取り除く。(その呪文は効果が無い。)
(3),(T),最後の河童の甲羅を生け贄に捧げる:あなたは、この方法でゲームから取り除かれたカード1枚を、そのマナ・コストを支払うことなくプレイしてもよい。
※これは、限定的ながら、無色マナで事実上カウンターができるというのが強力。しかも「うち消されない」呪文も無効に出来る。

龍の牙、辰正  (6)
伝説のアーティファクト ― 装備品(Equipment) レア
装備しているクリーチャーは+5/+5の修整を受ける。
(6),龍の牙、辰正をゲームから取り除く:5/5の青の飛行を持つドラゴン(Dragon)・スピリット(Spirit)・クリーチャー・トークンを1個場に出す。そのトークンが墓地に置かれたとき、龍の牙、辰正をそのオーナーのコントロールの下で場に戻す。
装備(3)
※無色6マナは意外に出しやすいから、このカードはけっこう使えそう。死ににくいのもポイントが高い。

水辺の学舎、水面院
伝説の土地 レア
(T):あなたのマナ・プールに(青)を加える。
(青),(T):伝説のパーマネント1つを対象とし、それをアンタップする。
※今回は土地が意外に不作っぽい。その中でも、この土地は何かと使えそう。

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