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・四柱推命についての考察


 四柱推命は優秀な占いなのですが、難解なのが玉にキズです。また、いろんな流派があって、それぞれ言っていることが全く異なるので、どれを信じていいのかよけいわけがわからなくなります。そこで、このページでは、四柱推命でよく話題になるいくつかの疑問を取り上げ、それについての見解を書いていきたいと思います。
 少しずつ作っていきます。何か疑問点があるという人は掲示板かメールでご意見をお寄せくださいね。

1.時柱について
 四柱推命の本とかサイトとかを回ってみますと、四柱推命をやる人の実に多くが、時柱にこだわっているなあという感じを受けます。四柱推命というのは、生まれた年月日+時刻を、中国の昔の暦である干支に直して、その干支で占っていく占いなので、生まれた時間が分からないと完全に占うことができないんですよね。四柱というのが、年柱、月柱、日柱、時柱の4つの柱ですから、四柱推命では生まれた時間までわかって始めて完全なんです。
中には生まれた時刻が分からない場合に年月日の3柱だけで占う占い師もいないことはないんですが、我こそは正統と言っている人の多くは時柱がないものは四柱推命ではないと、かなり強硬に言っているようです。

 で、私はどういう立場かというと、時柱はなくてもなんとか占えるというふうに思ってます。むしろ時柱にこだわるのは四柱推命の大勢を見失うのではないかと思っているぐらいです。

 私たちがいつ生まれたかというのは、運勢に大きく関わっていることは間違いないでしょう。それでは、重要なのは、生まれた年なのか、月なのか、日なのか、時間なのか、ちょっと考えてみましょう。

 ちょっと極端ですが、もし私たちが江戸時代に生まれたとしましょう。そうすると、今とはまったく運勢が違ってくることは間違いありません。それでは、1年前に生まれたとしたらどうでしょう。おそらく運勢はだいぶ違いますが、それでも江戸時代に生まれたのと比べれば違いは小さいでしょう。それでは、1日前に生まれたとしたらどうでしょう。1日前ぐらいでは運勢はあまり変わらないかもしれませんね。少なくとも、江戸時代や1年前に生まれたのに比べたら運勢の変化の度合いは小さいでしょう。それでは1時間前ならどうですか?おそらく、運勢の変化はほとんどないでしょう。

 このように、いつ生まれたかが運勢に及ぼす影響は、時間の大きな単位ほど大きいと考えるのが自然なんですよね。

 さて、また四柱推命の話に戻ります。時間の大きな単位ほど運勢に及ぼす影響が大きいのであれば、四柱推命で一番大事なのは年柱、続いて月柱、日柱となり、時柱の影響はほとんどないはずなんです。もし、多くの占い師が言うとおり、時柱はものすごく大事で、時柱が変われば運勢が大きく変わるというのであれば、四柱推命そのものの信憑性に疑問を持たなければなりません。

 ですから、四柱推命においては、時柱は「ないよりはあったほうがいい」ぐらいに考えて占うのがいちばんいいのではないかと思います。 

2.戸籍上の生年月日と実際の生年月日が異なるとき
 今では少ないのかもしれませんが、さまざまな理由で戸籍上の生年月日と実際の生年月日が違う人というのがいます。違う理由も、届け出を忘れてたというものとか、縁起を担いだのとか、うるう年の2月29日生まれだったとか、そんな理由で戸籍上の生年月日が実際と異なる人はいるみたいです。

 さて、四柱推命などの占いをする場合、戸籍上の生年月日と実際の生年月日が違うときはどっちをとればいいのでしょうか。これは、どの占い師も、実際の生年月日を使うべきだと言っているみたいですね。理由は簡単で、運勢は実際にこの世に生を受けた時に影響されるということで、実際に生まれた日を使うのはあたりまえだということのようです。

 それでは、次のような例はどうでしょうか。

 日本では、4月1日生まれまでが早生まれで、4月2日生まれの人より学年が1年早くなります。ここに
 1.実際の生年月日も戸籍上の生年月日も4月1日の人
 2.実際の生年月日も戸籍上の生年月日も4月2日の人
 3.実際の生年月日は4月1日、戸籍上の生年月日は4月2日の人

の3人がいるとします。このとき、3.の人の運勢は、1.の人と2.の人のどっちに近いでしょうか。
3.の人は戸籍上の生年月日が4月2日なので、早生まれではありません。学年は2.の人と同じ学年になります。ですから、学校へ行くのも高校、大学受験も、就職も、2.の人と条件がほとんど同じになります。
 そう考えると、3.の人の運勢は、1.の人より2.の人のほうにより近いと考えられるわけです。あれ?おかしいですね。

 占いで実際の生年月日をとるということになると、3.の人が実際に生まれた日は4月1日ですから、1.の人に運勢がより近いはずです。ところが、この人の場合は、学年とかを考えたときに、2.の人と運勢が近いと考えた方が自然ですね。

 このように、実際の世の中では、戸籍上の生年月日でものが動きますから、運勢のかなりの部分が戸籍上の生年月日によって動かされると考えた方が妥当なんですね。

 ですから、実際の生年月日と戸籍上の生年月日が違うときは、両方の生年月日を参考にして占っていかないといけないんですね。現代のように、高度にシステム化された社会では、実際の生年月日よりも戸籍上の生年月日の方で占った方がより真実に近い占いができるのかもしれません。

3.天中殺(空亡)はどう考えるのがいいのか
 四柱推命が一躍有名になった理由の一つに、「天中殺」というのがあります。これは1980年ごろにはやったんだったと思いますが、1年に2ヶ月、12年に2年、120年に20年の期間は「天中殺」で、なにをやってもよくないとされたものです。

 天中殺は、四柱推命では「空亡(くうぼう)」と言うことが多く、もともとの意味は「からっぽ」みたいな意味のようです。さて、この空亡、四柱推命をやる人によって意見がけっこうバラバラですね。空亡なんてものはないと言い切る人もいれば、空亡は重要だという人もいるようです。

 空亡という考え方は、十干十二支の組み合わせからきたものです。10個ある十干と、12個ある十二支を一つずつ組み合わせると、十二支の方が2つ余ります。この余った2つが空亡の十二支ということになるわけです。10個と12個で組み合わせたら12個の方が2個余るのは当たり前ですから、これにそんなに重要な意味があるのかというといささか疑問ですね。

 ということで、私は空亡はあまり考慮しないという立場に立っています。ただ、完全に無視するんではなくて、そんなものもあるなあというぐらい、ちょっとした参考程度にみるという感じでとらえています。

4.神殺(特殊星)について
 四柱推命には、本来の五行で占うものの他に、神殺(特殊星)というものがあります。これは生まれた年月日の十干十二支の組み合わせから導き出されるものがほとんどで、よく取りざたされるものには「駅馬(えきば)」「華蓋(かがい)」「かいごう」「羊刃(ようじん)」などがあります。
 これらの神殺は、簡単に出すことができ、占い方も簡単なので、占い師のなかには好んで使う人も多いみたいです。
 また、四柱推命が当たったという人の多くが、この神殺が当たったと言っていることが多いようです。
 しかしながら、四柱推命の専門書などを読むと、「神殺は五行本来のあり方からはかけ離れており、むやみに使うべきではない」とされていることが多いようです。本場中国の四柱推命(彼らは四柱推命を「子平」とか「八字」と呼ぶようです)を追求しようとしている占い師の多くは、神殺を本質から離れたものとして排除する方針をとっているようです。

 神殺は、後世の人が四柱推命に付け加えたという説が一般的のようです。おそらく、四柱推命の枠に当てはまらない運勢を持った人が現れたとき、その人の生まれ干支をもとに新しい占い基準を作ったんでしょうね。そうやってできたのが神殺なのではないかと思うわけです。

 ですから、神殺は、一応前例があるものだとは思うんですが、それが普遍的なのかということには疑問を持たざるを得ません。例えば「戊戌、庚戌、庚辰、壬辰」の日に生まれた人は「かいごう」という神殺をもっていて、運勢の浮き沈みが激しいというようなことが言われているのですが、この4つの干支に生まれた人は15人に1人はいるわけで、それだけ多くの人が運勢の浮き沈みが激しい特殊な人かというと、これはいささか疑問です。

 ですから、私は神殺というのは、あまり当てにならないのではないかと思っていて、四柱推命をやる場合にもほとんど考慮しないことにしています。
 私が神殺を使わないもう一つの理由は、神殺では運勢を好転させる方法が導き出せないという点にあります。私は運勢が良くなる方法が導き出せないのでは占いの意味がないと思っているので、運勢好転のヒントにならないものはあまり使わないことにしているんです。