Aptiva2255のマザーについて

 

IBMのAptivaに2255の型番のシリーズがある。Aptivaとしては最後発に出たものでコンパクト且つお洒落な黒いボディが売りでAptiva亡き後は何時の間にかNetVistaにもなっていた。(今はNetVistaどころかIBMのマシンもねえや。)
このシリーズを一言で表せば「見栄えはイイが全然ダメダメなマシン」。その理由は排気に難がありすぐマシンが熱暴走するとかいうのもあるが、マザーボードにも問題がある。その訳はおいおい説明するとしてこのマザーをチョイといじってみよう。

<特徴>
(1)マザーの型番はPro290でVIAの統合チップセットKL133を採用しAMDのSoketAタイプのCPUを使用できる。M-ATXサイズで製造元はUSI。その昔はHPにオリジナルのBIOSも置いてあり、その説明にはPowrNow!が使える(!!)らしき記述もあったのだが、今はUSIのHPに行っても既にマザーのページは無くなってるので詳細不明というか意味なし。(USIのオリジナルBIOS及びマニュアルに興味を持たれた方はSAYに要相談)

(2)このマザーを入手した人は大体気付くと思うが電解コンデンサが破裂or膨張している。排気に難があるスリムケースの影響をモロに受けている。仮に無事でもコンデンサ自体大した物を使っていないのですぐに使用不可になる。交換は避けて通れない。Compaqで使用されていたUWAVE3とエライ差だ。

(3)結構有名なハナシだがLAN機能に不具合がある。一部のルーターと相性が悪くネットワークが繋がらない、若しくは速度が大幅に低下する。対策としてはルーターとマシンの間にハブをかませるか、別のLANカードを使う。(根本的な解決になってない…orz)

(4)AthlonXPのThoroughbredコア以降が一応使える。但しSSEは有効にならない。(残念!)BIOSでの表示はAthlonのままなので正常に認識しているワケではないと思われ。

(5)どうもCPUの温度、コア電圧を測定するセンサーがハードウェア的にない。(ような気がする。)様々なソフトでみてもとんでもない数値が出てくる。

<Pro290外観>

      <ジャンパ設定(これだけ!)>

FSB設定 J4 1−2 FSB133
    2−3 FSB100
CMOS J7 1−2 通常
    2−3 クリア
FrontPanel J9 1−2 HDD LED
    3−4 Power LED
    5−8 Power Button

このような内容を踏まえた上で以下のように組んでみた。電源部も含め(まずココがいかれる。)電解コンデンサを総取り替え。
電気物理のことなぞさっぱりわからず本来生物屋の自分がいうのも何だが、基本的に電解コンデンサの交換というのは同じ容量・耐圧・温度のもので交換する(当たり前)のだけど耐圧・温度はむしろ上ランクのものが好ましい。容量に関しても多少なり多くても問題ない。で新品を使うのが本来あるべき姿だが、今回はDFIのKT133Aマザー(ジャンク)からひっぺがして持ってきた。みんなは新品使ってね。

ちなみに最初に入手したモノは2255-13J(3J5)のマザーでした。(って全部一緒ですが。)

  基本構成 入手時 強化後 備考
CPU AMD Duron/850MHz AMD Duron/850MHz AMD AthlonXP2400+(2.0GHz) 玄人志向下駄使用。100MHz*20倍設定
M/B PRO290 REV:3.4 PRO290 REV:3.4 PRO290 REV:3.4 こいつを変えたらAptivaじゃなくなってしまう。
HDD 30GB/5400回転 UATA/100(詳しくは知らない) 無し ST-340810A 40GB/5400回転 UATA100 余ってたのがコレしか無かった。
FDD 3.5型2モード(1.44MB / 720KB) 3.5型2モード(1.44MB / 720KB) YE DATA 134F03-01Rev.A 3モード(1.44MB /1.2MB /720KB)
Panasonic JU-257A607PC Rev.F 2モード(1.44MB / 720KB)
ケースを流用した2153E21はZIP搭載モデルだったのだが、ZIPはまず使わないので取っ払ってFDD*2の構成とした。ちなみにパナのほうは珍しく新品を使用。
CDD等 CDROM/MAX48倍 CDROM/MAX48倍 DVM-T12(DVDROM/MAX12倍) 余っていたDVDドライブ
RAM 64MB / MAX512MB 何故かSDRAM/32MB(PC100) NB SDRAM/384MB(PC100): 256MB+128MBの構成。余りが無かった。
G/B VIA Pro Savage(内蔵グラフィック) VIA Pro Savage(内蔵グラフィック) PowerColor RV25P-B3(RADEON9000/64MB) 一応こんなところで。
S/B AC97準拠(内蔵オーデイオ) AC97準拠(内蔵オーデイオ) AC97準拠(内蔵オーデイオ) 音はとりあえず鳴ればよい。
CASE Aptiva2255純正スリムケース Aptiva2255純正スリムケース Aptiva2153E21純正ミニタワーケース スリムケースは好みではないので別のAptivaのM-ATXケースに交換。
電源 ケース付属電源(MAX120W) ケース付属電源(MAX120W)) ECTEC Win200-PS(MAX200W) 2153E21付属のAcBel API-8531(MAX145W)では余りにも不安なので交換。奥行きの問題で普通のATXサイズ電源が使えないのが難。
その他 あくまで13Jとしての構成 結構ボロボロ    
OS MS-Windows ME 当然入っちゃいねえ MS-Windows98SE
MS-WindowsXP Professional
緊急時にデータを拾うのが楽なのでデュアルブート。

まあ普通に動く。低電圧版のCPUが入手できればPowerNow!!も試せそうだが、モバイル版ではよくわからん。