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長いです。多分。覚悟して下さいね。

悪夢は実際、3つ見てます。が、連続しているので数としては
2つでしょうか。
そのうちの、強烈な方をお届けしますね。


私と、後一人有名な芸能人の方(←名前を知らないのです。
どちらかというと、菅原文太のような、ワイルドで格好いい、
おじさん系)でつづる、テレビの、ドキュメントシリーズみたい
でした。ほら、「○○、秘境を行く!!」みたいな。
悪夢の第一部は、彼と私が、別々にあるジャングルの奥地にある、
寺院みたいな所にどちらが早く辿り着くか、を競う企画でした。

彼は徒歩とカヌーで、私は徒歩と車で。
どちらも、道無き道を行くのです。
私が女性なので、少しだけ楽なほう(車)を貰い、スタート!
上からはヘリでそぞれを追い、録画。危なくなったら助けて貰える
寸法です。

スタートしてすぐに、私の視点は男の方のソレと同調。よって
私自身がどうやって、目的地に辿り着いたかは不明です。

そして、本当に唐突ですが、最終試練に辿り着きました。
なんか、それまでも結構な大冒険だったのですが、それもすっごく
イヤイヤな冒険だったのですが、忘れてしまいました。
大体がとこ、長い夢だったし←言い訳、言い訳(笑)。

広い広い河を、カヌーで横断です。ソレまでの大冒険で結構疲れて
いましたが、最後のチャレンジが、カヌーだったのです。
日本の河とは比べものにならないほど、濁っていて、流れがない河。
同行のカメラマン達は、隣でカヌーを手配。カメラを担いで、さあ、
出発です!!

しっかーし!!!

男の方、わかりにくいのでワタクシ、としましょう。ワタクシが乗った
カヌーは、どうやってこれで、浮いてるのよ?てなシロモノ(笑)。
だって、喫水が目線のすぐ下にあるのよ?!
カヌーの縁に沿ってるの!
しかも材質がシュロの繊維か何からしく、水が底に溜まってる
のが当たり前よ、とカヌーの漕ぎ手さん(船頭さんか?)に
言われたりしてます。
ひー。
しかも場所がアマゾンというかジャングル。
そう、人の血を求めて、吸血ウナギがやってくるのです(笑)。

怖いよ〜、イヤだよ〜とわめこうとしたのですが、なんせワタクシ、
外見はオットコ前なのです。
ぐっとこらえて、せめて、とばかりに必死でカヌーを漕ぎます。
隣では、「うわ!」とか、「げげげ!!!」と言う声が聞こえてきます。
「来たぞ!」と言う声と共に、カメラマンカヌー、脱落。
姿が見えなくなってしまいます。
く、食われたのか?!

貴い犠牲の上、なんとか向こう岸が見えてきます。あと20m、15m。
しかし、ついにシュロの繊維越しに、銀色に光るものを発見!
サンマか鰯のように、キラキラと光り輝いて、繊維越しにワタクシの足へ
食いついてきます。
生理的恐怖と、嫌悪感。
ヤツラの食べ方は、ヒルのようにまず皮膚に食いつき、表層をとかして
内部へ進入。
長さが10cm程なので、皮膚から生えているような感じなのです。
悲鳴を上げるような余裕もなく、次から次に吸血ウナギをむしります。
何故か同じカヌーにイチ(←飼い猫です)が乗っていて、ニャーニャーと
啼きながら闘っているのですが、しょせんは猫。
ワタクシよりも圧倒的に早くに、何匹もの魚を生やし、叫んでいます。
ワタクシは、目をつり上げてイチをカヌーの外に出し、頭を抑えて、
犠牲にしようとします。
イチも必死で抵抗するのですが、恨みがましい目をしてニャーと、
ひと啼き。ゆっくりと沈んでいきます。

うう、今思い出すと気分が劇的に悪いですな。

イチにウナギが群がったおかげで、なんとか岸にたどり着けます。
船頭さんも既に沈んでいて、残ったのはワタクシとあとカメラマンが一人。
半ズボンから無数に生えているウナギは、何故だか真っ赤で、ゼリー状。
引き抜く時には激痛が走るのですが、ヤツラも生きているので、足に
うねうねと食い込んできます。
被害は、腕と足にだけ集中。引き抜いて投げ捨てたヤツがまた食い
ついてきたりしていて、移動しながら駆除しました。

ようやく、ウナギの騒動が一息ついたときには、カメラマンとワタクシは
笑う気力もなくなっていました。
後ろを見れば、うっそうと茂る、緑と緑。
ツタに覆われた古代遺跡の壁が、ちらほらと見えています。
どちらからともなく溜息を付いて。
立ち上がりました。




ココで、第一部終了。
一度、目が覚めます。多分、夜中の1時から3時の間ですね。
そんなに寒くはなかったですから。
布団の上に寝ている猫たちの邪魔をしないよう、体勢を変えて、もう
ひと眠り。
イイ夢を見たいな〜、と願いつつ、眠りに落ちました。




ふと目ををさますと、ソコはもう遺跡の中でした。カメラマンはぐったりとして
眠っており、赤々とたき火が燃えています。
日産のプリメーラ、銀色(これを買う予定なのよ・笑)がたき火の反対側に
置いてあり、何故か私の家族がいました。
……どうやらココからは、車で移動することになっていた私の視点に戻った
ようです。
男の方はいなくなっており、完全に私と家族、カメラマンだけになっていま
した。
私の家族は、どうしてだか異常に元気で(笑)、遺跡を一度、探検したよう
でした。迷路なんですけどね、巨大な。
で、大きなドラム缶に水を汲み、たき火で湯を沸かして、簡易なお風呂を
作成。
間仕切りも完璧で、泥だらけの私達に、風呂に入れ、と言うのです。
ダラダラと細く出血していた足の傷もふさがったようだし、お湯の温度が
ぬるめなことを確認して、私も頷きます。
カメラマンを先に入れ、くたびれていたようなので先に眠らせ、私の入浴
順番です。
母と妹と一緒に入り、最初はキャーキャー笑いつつ入っていたのですが。
虫が、出るのです。いや、ジャングルなのでソレは当然なのですがね。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、私は思いっきり虫が苦手です。
けれど母も妹も、脅えていて頼りになりません。

緑色の、カマキリみたいな虫を、タオルで抑えた上から手桶で叩きます。
グシャリ、という気持ち悪い音。一気に鳥肌が立ちます。
幸い、洗い場(と言っても剥き出しの地面なのですが)には、一匹しか
出現せず、胸をなで下ろして、さ、そろそろ出ようか、と言ったとき。
一匹の、巨大(せいぜい5cmもないのですが。だから、キライなんだってば)
アマガエルが!!!!
ゲコ、とのんびりと啼きつつ、動こうとしないのです!!!!!

ひー。

カエル程度、と言いつつ、足が震えるわ手が震えるわ(笑)。
そう、カエルの方がキライなのです。私。
恥も外聞もなく、叫ぶものの、兄弟達にも裸なんて見せたくはないのです。
「私が何とかする」ようなことを叫び、体が濡れたままのことも気にせずに
服を着て、対決。
カエルは私の緊迫した雰囲気が映ったのか、じりじりと間合いを詰めて
きます。くっ、飛ぶのか?!
そうや、コイツラは飛ぶんや!!と思い至ってタオルをかぶせるのと、
ヤツが飛ぶのが同時でした。
手桶はヤツの背中を滑り、そしてなんと、カエルの皮膚、表面の色が
こそげ落ちたのです!

緑色のアマガエルだったのですが、真っ白になり、しかして、水掻きの
アタリにはまだ色が残ってます。
なにすんねや、という風に私を見るヤツ。
むっちゃ怖いっちゅーの(笑)。
目線を逸らせないまま、母と妹に「逃げて」と言う私。……うん、アマ
ガエルには毒はないのです。
知ってます、そんなこと(笑)。
しかし生理的恐怖、ってのはそんなこと、おかまいなしなのさ。

カエルは、じりじりと間合いを詰め、イキナリ私の胸に飛びつきます。
天にも届け!な私の悲鳴(笑)。
やみくもに手を振り回し、カエルを振り払い、間仕切りを開けて飛んできた
弟にしがみつきます。
「イヤや、イヤや」と叫んでいる私の方をぽんぽんと叩いてなだめ、弟は
こう言うのです。
「どうしたんね、ねぇちゃん?怖いことはなかろう??」
「だって、だってな、ちーちゃん(弟の名前です)。カエルがな、緑がな、
白になってな、あたしに付くん!!」
パニックした私は、すがりついたまま、一気にまくし立てます。
カエルが来ていないか、何度も後ろを振り返りつつ。
すると弟が、呆れたように言うのです。
「やけんな、ソレの、何処が怖いんなっちゃ。緑なんて、当たり前やろう?」
そして、なだめるために私の方に置いていた自分の腕を、見せました。
後ろを振り向いていた私は、その言い方と、腕の感触に違和感を覚えて
弟を見上げます。

「ほら、緑なんて、当たり前やん」

弟の腕には、びっしりとカエルの皮膚が貼り付いていました。ぬるぬると
した感触。顔とかには一切、付着して無くて。
形状も、何一つ人間のものと変わらなくて。
ただ、腕だけがあのカエルのものと酷似していたのです。


心臓が止まるような勢いで、叫び続けました。
弟は、なだめるように私を抱き留めます。
弟の服を噛むようにして。何度も何度も叫び続ける私。



そして、目が覚めました。


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