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私は、いま大分県大分市に在住です。夢での私は
現実と微妙に異なり、「何処かは知らないけど、
一つの県に海と山が存在する」場所に住んでいた
ようです。
今回は(笑)。

私の両親は緑深い田舎に住んでおり、村に対する
影響力も強い人達でした。
私は就職を契機にしてその村から出て、街で
暮らしていたようです。
友人達や相方は、一緒でした。その在り方も。

就職してから何度目の夏だったのか、それまでにも
「一度は帰ってきておいで?」と言われ続けていた
私は、夏の実家帰りに、友人達を巻き込むことを
考えました。
3人くらいやったら実家に泊まれるし、一緒に田舎で
避暑せぇへんか??と声をかけたわけです。
友人達のスケジュールもたまたま合い、私達は夏休み
に、私の田舎に行くことにしました。

それが、物語の始まりです。

二泊三日ぐらいで小旅行、と言う形になっていた
実家行き。相方の友人が私達のアパートを訊ねて
きたのは、その出発の二日前ぐらいでした。
初めて見る顔に、驚きと不審を感じました。しかも
相方が呼んだ訳でもないし。が、話して見ると
いい人で、アパートの片づけや掃除を手伝って
くれたりしてました。
…ホモエロとはどんな物か、調べたい。というので
初心者向けの本を探したりね(笑)。

出発当日、朝になって郵便でチケットが送られて
きました。相方の名前で、私達が乗る電車と同じ、
席も隣です。
差出人は私の両親になっており、そう言えばちらりと
相方のことも話したっけ…と思い出した私は、急遽
ヤツも連れてい事に。チケットも無駄になるし。
友達はもともと、私の出発に合わせて帰る予定だった
ので問題もなかったし。

相方が、旅行の荷物を運んでいる間、その友達は
私の方を意味ありげに見て、「キミはあの伝説を
知ってる?」と聞いてきました。
その言い方はあまり良い物ではなく、私はムッとし
て「アナタが何を言いたいのか、わからないけど?」
と答えました。
彼は面白そうに、その伝説を語ってくれました。


海の底で生まれた、半人半獣で知性の高いメス
の化け物が、昔、キミの実家の地方に存在した。
彼女は一人、山の中で平和に暮らしていたが、
ヒトは自分たちの領土を広げるため、たった一人の
そいつを集団で騙し、土地を手に入れる。
化け物は哀しみ嘆き、奪われた土地に呪いをかけ、
何処かへ消えた。



私にはリアルに、その生き物の姿が思い描けました。
けれども、「だからなんなのだ?」と彼に対する反発
の方が強かったようです。
彼は伝説を言い終えると、イヤな笑い方をして
こういいました。
「ああ、楽しい旅になるといいね」。


ムカついたものの、気を取り直して私は何も知らない
相方と駅に。駅で友人達と合流し、わいわいと弁当
なんて買いつつ、田舎までの道を辿ります。
電車は快適に進み、所要時間は約2時間程度。
田舎の駅に着き、溢れんばかりの緑に圧倒されつつ、
誰もいない事に驚きました(笑)。
まっぴるまやし、暑いし、誰も外になんて出てこない
か、と笑いつつ、駅前のコンビニに避難。

と、ソコには先程別れたはずの相方の友達がいて、
更に驚きます。
彼は別れたときとは違う服装で、一体、どうやって
私達が電車で着くよりも速く着いたのか、少しだけ
不思議でした。
しかし、開口一番またもニヤニヤされ、「あ、やっぱり
来たんだ」と言われます。
なんだかこの人は、最初のイメージと違って無礼だ!
と確信し、私は素っ気なく返事をします。
彼は私の不愉快そうな態度を面白がり、私にだけ
聞こえるように「やっぱり、呼ぶんだよ。きっと。ほら、
だってキミ、あの化け物の子孫だもの」、と言います。
驚きのあまり振り向くと、確信を持って頷かれ、私は
軽く混乱しました。


「だってねぇ。キミ、今、あの生き物をリアルに想像
できたでしょう?それって、一度は見てないと正解
なんて出ないさ。
だからキミは、少なくとも一度は何らかの形でアレを
みてる。僕は、そう確信する。
彼女は当時の人間に騙され、土地を追われた。
……でもね。それだけで、人間が他の生物を許す
と思う??
彼女は汚され、ヒトに交わることを強制された。
泣き暮らしながらも、彼女の能力を求めた人間達の
子孫を産まされ続けた。
……その子孫が、キミ。
証拠は、キミのアタマのなかの映像と、未だに
この村に影響を持ってるキミの両親達。
僕が言ってるのは、限りなく真実に近い事実だって
こと、覚えといてね」

……つまり、この人は。私の頭の中の映像を覗いた
わけか?
そんな考えすら浮かばないうちに、彼は何処かへ
消えてしまいます。
狭いコンビニ店の中、私はようやく友人達と合流。
少しだけ話すと、笑える余裕も出てきました。
混乱したアタマに一番有効なのは、何も考えない
こと。
取りあえず全部を棚上げしよう、とわりきります。
けれど、お菓子でも買おうか、とコンビニの棚を物色
しているときに、その声は唐突に聞こえました。

「アナタは太陽の属性から生まれました。アイツの
話は、全部嘘。アレは、そのままヤツの生い立ちよ」

あまりにもハッキリと、頭の中で聞こえた声に、私は
ついに自分がイカレタのだと思いました(笑)。
周りを見回しても誰もいなくて、謎の声は、あから
さまに女性。なのにコンビニ内には私達以外の
女性はおらず、天上にもスピーカーがない。
むう?と考え込んだ私に、声は続けます。

「あの生き物は確かに哀れな存在だけど、最後は
幸せそうだった。
アナタは、太陽の下で育った両親から、太陽の
下で生まれたの。
海の底で育った人間から、太陽の肌、底無しの
光は生まれないから。

内容としては、必死に、私が、昔、存在した生き物の
子孫ではないこと、を伝えています。続けて、私は
太陽の肌を持つ、彼女の子孫であることも。


私は頭を抱え、混乱して、呟きつづけます。
「一体、どれが真実?!太陽の肌ってなに??」



ソコで。起こされました(笑)。



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