銅線の直流抵抗に対するほとんどの人の認識は、テスターで簡単に測定できないこともあり、
0ではないものの 10cmや 20cm程度であればほとんど 0とみなしてよかろう、というものと思います。
当方も昔は同様でした。ところがところが 10KHz程度の周波数ではリアクタンスが小さいこともあり、
かなりコイルのインピーダンスに影響を与えるのです。精度の高い定電流源を作製したのであらためて
測定してみました。
銅線の電圧降下に関しては面白い実話があります。金儲けのことしか頭にないバカ会社のアホ社長
が、どこかの屋外娯楽施設の蛍光灯設置を請け負ってきて従業員に穴掘り・配管させました。配線の
接続も終わりスイッチを入れてみると、かろうじて灯くものの暗くて全くだめだったそう。
蛍光灯の本数も配線距離もはっきり覚えていませんが、AC 100Vをかなりの距離引っ張ったと聞いて
います。その後どうしたのか聞いていませんがかなり損をしたでしょうね。金儲けのことしか
頭にない (金儲けと配線の電圧降下は全く結びつかない) 者が損をするのは痛快です。このように
書くと腹が立つ人もいるでしょうね、ハハハ。そんなこと知らなくとも金があれば良いんだ・・・
ライブドアの堀江だって言っていたじゃないか、金で手に入らないものはないと。
<`ヘ´>
他の項でヤフオクにはバカをターゲットにした悪質業者がうじゃうじゃいると書いていますが、
先日、米国かどこかで作られたエナメル線 (本当に海外製かどうかは分からない) を、音が良いと
謳って出品している輩を見つけました。細いエナメル線をオーディオ系のどこに使うのでしょうね。
1mm程度あれば出力部のコイルに使うことも可能ですが、0.3〜0.5mm程度では細すぎます。レコード
プレーヤーのカートリッジのコイルを巻く人はいないでしょうが、ムービングコイル等には太すぎ
です。ユニバーサル基板裏の配線に使う ?、磁石にくっ付くリードを使用している部品も多いの
ですよ。またエナメルなんか被っていたら使いずらい。何でも被っているのは良くありません。
仲間から、"オーディオなんかやる奴は
バカが多いから、音が良いと言えば高くても買うぞ、何しろ真空管の "し" の字も知らないガキが、
真空管アンプは音が良いなどという PNPの出力 TRが無かった頃の噂をどこからか仕入れてきて、
高いトランスなんか買うんだから"、と悪知恵を授けられたのかも知れません。
こういう輩は、さぞかし良いアンプでも作れるのでしょうね、測定して勉強したいので作った
アンプを貸してもらえませんかとメールしても音なしでしょうね。ひょっとしたら雑誌の製作記事
の猿真似さえも出来なくてメーカー製の安物コンポでも使っていたりするかもしれません。
測定ブロックダイアグラム

定電流回路は "日本製と中国製の乾電池の容量に違いはあるか" で用いたものを使用。極めて
安定度の高いもので 100.0mAを流して数時間経過しても電流値は変わりません。微小抵抗値の
測定ですから電流は安定している必要があります。定電流回路の安定度は、基準電圧の安定度、
電流検出抵抗の温度係数に依存します。基準電圧は良好なシャントレギュレータを使用すること
により必要十分な安定度を得ることが可能ですが、問題は電流検出抵抗です。測定器メーカー
では、抵抗器メーカーに温度係数を指定して納入させることも可能ですが、アマチュアではそうも
行きません。市販されている (いた) ものの中から良好なものを選択するしかありません。本器
では市販されていたものを使用しています。1/4W 金属皮膜抵抗を 5本パラに使用した場合
より良好な安定度を得ています。
後刻テストしていて、手持ちの同じ抵抗値の金属皮膜抵抗に、温度係数が +と −のものが
あることが分がりました。メーカーは異なります。規格は ±○○ppmですから有っても不思議では
ありませんが・・・。これを 5本組み合わせることにより、温度係数をほぼ 0とすることが出来た
ため交換。電源を入れた瞬間から電流値は全く変わらなくなりました。ここまで来ると高価な
業務用測定器と同等でアマチュアレベルではありませんね。
やるならここまでやらねばなりません。
一般的な酸金の抵抗値が自己発熱によりどの程度変化するか載せておきます。
1Ω 3Wの酸金に 1Aの定電流を流した場合、流した瞬間の端子電圧は 1.0156V(Ω)ですが見る
見る上昇し 1分後には 1.0188V(Ω)、その後上昇はだんだん緩やかとなり 2分後には 1.0201V(Ω)、
3分後には 1.0208V(Ω)となります。3Wでも精度を要求される用途には損失 1Wでは使用できない
ということです。せいぜい 0.5A(0.25W)程度までです。
10X AMPは Chopper Stabilized OP Ampを使用。微小直流電圧の測定ですからオフセット電圧の
変動があっては測定できません。当然のことながら増幅度は正確に合わせています。
4 1/2桁 DVMで測定。このような微小抵抗値の測定でも測定値はピタッと安定しています。
裸銅線
エナメル線では被覆を剥がす際に線径が細くなる恐れがあるため裸銅線を測定。
線径約 0.55mm 71.4mΩ/m
線径約 0.70mm 44.4mΩ/m
線径約 0.90mm 26.9mΩ/m
線径約 1.20mm 15.0mΩ/m
ACコード
0.75mu VFF 30芯 43.5mΩ/1m往復
1.25mu VFF 50芯 27.7mΩ/1m往復
長さに関し数ミリの誤差がある可能性もあります。
メーカーにより抵抗値は少し異なることも考えられますが、それ程大きな違いは無いと思われ
ます。
因みに ACコードの線間容量は、0.75muが約 50PF/m、1.25muが約 55PF/m。
微小抵抗が測定可能なレジスタンスメータを使用すれば簡単に測定できるでしょう。しかし、ヤフオク
から企業放出の校正期限の切れた、中古のレジスタンスメータを購入して、測定できたとしても
何の価値もありません。測定しないほうがましというものです。自分で精度の高い測定環境を構築すること
に価値があるのです。発表してもメーカーからクレームを付けられない、精度の高い測定環境を構築する
ことに価値があるのです。精度が低くても良ければ小学生でも出来ます。小学生でアマチュア無線の試験
に合格した者もいるのですから。なぜ小学生が作ると精度が低いか? ノウハウの蓄積がないからです。