低歪率メインアンプ




当方の HP の内容を流用して雑誌やインターネットに発表しようとするときは、
当方の許可を得るとともに出所を明らかにしなければなりません。
この注意事項の記載が無いときに流用した者は、速やかに当方の許可を得るか、
該当 HP等を削除しなければなりません。




 




製作してからかなりの年数が経つため色褪せてきました。
製作当時どのような経緯で左右チャンネル同じピンジャックを使用したか忘却 (単に手持ちが無かった だけか?)。右側は Rightと分かりきっているので敢えて同じものを使用したかも。


電源部は別。
放熱器でショートしないよう出力端子が通常と逆。
インピーダンスが低いため何の問題もありません。


放熱器を希望するサイズにカットするには高速カッターが必要。
50W程度のアンプで高さが 15cmもあったら不細工で見られたものではありません。


ケースはタカチの塗装アルミ板を使用。
底板は 3mm厚の塗装なし。放熱のため 10mmの丸穴を 50程開けています。
加工は全て自前。


上面は皿ビスを使用。
放熱穴の加工も当然自前。

弱電屋がケースの加工をするところに価値があります。
ケースの加工だけなら板金工作好きな人はいとも簡単にやってのけるでしょう。 しかし彼らに電子回路を設計できる者はまずおりません。





 1999年のホームページ開設時から工事中としてあったもの。幼稚でくだらないオモチャアンプ製作や関連の サイトがあまりにも多いため載せることと致しました。本アンプは AC特性・DC特性・スタイル(は好みもある でしょうが)ともにメーカー製の高級アンプに負けない性能を持っていると自負しています。自作するので あればこのようなアンプが作れなければなりません。くだらないサイトが一つでも減ってくれることを切に 望むものです。

 一年中スピーカーは本アンプと繋いであります。メーカーアンプを使うことは全くありません。何故?  本アンプの方が圧倒的に音が良いからです。
 アンプを作った当初は、うん 良い音だと自己満足していたのに、そのうち問題点が目 (耳) についてきて (技術力がないため問題点を修正したり特性を向上させることが出来ない) 、結局はメーカー製を使っていると いうことほど情けないことはありません。そういうお子チャマのオモチャは雑誌でもネットでも発表するべき ではありません。 またメーカー製に負けないものを作れる自信 (技術力) がなければわざわざ金と労力をかけて作るべきではありません。 それが本来の自作のありかたです。信号を入力したらスピーカーから音が出るというアンプの動作を確認したければ 東芝かサンヨーあたりのパワーアンプ ICでも使えばよろしい。誰が (バカでも) 作っても間違いなく動作し、 そこそこの特性が得られます。パワーアンプ ICは数百円という安価で購入できます。

 特別に高価な部品は一切使用しておりません。ヤフオクで悪質な業者(?)が出品しているような高価な部品を 使用して喜んでいる輩をバカといいます。 "歪率など関係ない。自分が良いと思えばそれで良い (こういう輩は ”もの” の製作には向いていません。少しでも良いものをと努力するのが技術者・趣味人であり、その良いもの の目安が特性だからです) " の同類ですね。 特性の良くないものが良い音である筈も無く、悪い音を良いと思えるのはおそらく耳が悪いのでしょうね。 当方は耳が良い(欧文 120字のモールス信号も当然楽に聞くことが出来ます)ため、良い音は良く、悪い音は悪く 聞こえます。


周波数特性



 このようなものはまず特性です。どのような回路を使用しているか、どこどこの石に何を使ったか、位相補償は どのくらいしているか等々は二の次です。極端な話、特性が良く音も良ければブラックボックスで良いのです。 ということでまずは周波数特性。
 2MHzまでプロットしている周波数特性図はほとんど見たことがないと思います。NFB のポールは 1.09MHz。

歪率特性



 素晴らしい低歪率です。メーカーの現場で開発にあたった方は分かるのではないでしょうか。これはデータを 改ざんしていないなと・・・。
 0.1% Maxの歪率特性図というのは見たことがないと思います。出力段をパラにする等、オリジナルとは少し異なって います。オリジナルの歪率特性はあるのですが、改造後特性図はとっていませんでした。オリジナルと比べ最低歪率が 0.0007%から 0.0005%に低下、最大出力は 1〜2W低下しています。良く考慮して作られたアンプでは、高価な石を 使用して出力段をパラにしても特性はそれほど向上しません。単に出力を増やすためと考えた方が良いでしょう。 もっとも 0.0007%から 0.0005%などというのはアンプとして限界に近い歪率ですが。
 100Hz ・1KHz で歪率が一定の出力域は歪率計の測定限界で、実際はもっと歪率が低いことを 示しています。
 10KHzで 0.4Wから 0.5Wの間で不連続になっていますが、これは歪率計で微小出力の設定が難しいため、アンプの 入力側に分圧抵抗 200Ωをパラに付けたことによるものです。10KHzでは測定周波数範囲が広いため低抵抗を付けると ノイズレベルが下がります。分圧抵抗を付けなければ 0.4W以下でレベルがもう少し上がります。100Hz ・1KHzでは 測定周波数範囲も狭く低抵抗を付けてもノイズレベルはほとんど変わりません。なお歪率計の測定可能最低歪率は 10KHzでは 0.0015%程度(歪率計のページ参照)です。
 100Hzでのノンクリップ最大出力は 49.15W、1KHzでは 48.75W、10KHzでは 47.32W。

 たまに思い付ついたところを少しづつ改造しており、現在は 10KHzの歪率が本特性より少し良くなって います。10KHzの特性を見るともう少し位相補償を減らしても良いようです。そのうちやる気になったら・・・。 (29th May 2008)

 なぜ低歪が良いか
 だいぶん以前(昔)、どこかの雑誌で歪率の違いは聞き分けられるか? という企画がありました。オーディオ 評論家(? そんな職業があるのかどうかしりませんが)みたいのが何人か出席して歪率の違うアンプを何台か 聞き比べ、結論として歪率の違いはほとんど分からないというものでした。ところがこの企画には大変な見落としが あるのです。それは同じアンプで歪率を変えたらどうかという点です。本アンプのオリジナル機で当初、歪低減 (ノンカットオフ)回路を付け歪率を 0.005%から 0.002%にしたところ、このような低歪率の領域でも明らかにそ の違いが分かるのです。従ってアンプの歪率の違いは間違いなく分かるのです。まあ雑誌の編集者も訳の分からない オーディオ評論家なるものも大した人間がなっているわけではありませんが・・・、。
 それはともかく、アンプは入力された信号を何ら色付けしたり歪ませたりすることなく(歪率 0)増幅して出力 してくれるのが理想ですから歪率は小さい方が良いことは言うまでもありません。

 DC 特性
 出力 DCドリフトは 1mV以下となっています。  AC特性とともに DC特性は重要です。出力 DCドリフトが大きければ小出力時の音の純度に影響を与えると 当方は考えます。動作点が揺すられれば当然混変調歪を生じるのですから。メーカーではそれをつかんでいるからこそ DCサーボをかけたりして DCドリフトを押さえ込んでいるのです。 普通に作られ正常に動作しているアンプであればボイスコイルに危険なほどの直流電圧は絶対に生じません。メーカー 製品では保護リレーも付けますし、スピーカー保護のためにわざわざ DCサーボをかける必要はないわけです。 メーカーの技術屋にとっても DCドリフトを押さえるのは難しいということでしょうか。
 出力 DCドリフトが大きいのには原因があります。その原因を掴み一つ一つ対処しなければなりません。

 出力 DCドリフトが 100mVあってもアンプだと言ってネットに発表しているバカがいます。困ったものです。 100mVで一定しているならまだ良いかも知れませんが、その名の通り変動します。コンデンサで直流をカット していないスピーカのコーン紙は、DCドリフトで常に揺すられていることになるのです。また動作点も 揺すられるので混変調歪が発生します。何のために自作しているのでしょうね。こういう輩はメーカーが DCサーボを導入した経緯を知らなければなりません。

 ポップ音
 電源 ON時ポップ音はありません。電源 OFF時のみ、静かな部屋でスピーカーの直前に行かないと聞こえない 程度のポップ音があります。


良好な特性を実現するための部品や工夫を少し・・・
 初段 FET
 初段 FETには High Frequency Amplifier用の Canタイプ Dual FET ♂♀♂♀ を使用しています。この FETは データシートにも 謳われていますか、非常に良くバランスが取れています。更に特筆すべきは歪率の低さです。 初段ですから歪率が低いということはトータルの低歪化のために有利です。 また CAN封入の Dualタイプは DCドリフトの面で非常に有利です。これは常識的に分かりますね。どちらか一方の 素子が外部から熱的影響を強く受けるということは考えずらいのですから。

 2SK389 BLはゲート漏れ電流が大きく、ドレイン電圧を 5V以下に下げないと使い物になりません。周波数特性も それ程良くありません。中級オーディオ用に作られているようです。うまく熱結合すれば 2SK389よりも 2SK30の 方が良いかも知れません。ただ 2SK389は gmが大きく、素子が熱結合されているようで直流安定度は良好ですので、 歪率など関係ない、自分が良いと思えばそれで良いというような輩が作るオモチャアンプには良いかもしれません。
 2SK109もありますがデータシートでは 2SK389と同じような特性ですので本機では試しておりません。gmは実測で ♂♀♂♀ が 2mS強、2SK389BLが 10mS強、2SK109が 6mS (Id=2mA)。



 2SK389BL (赤) の周波数特性だけを見ると、"まあまあでないの" と思うでしょうが問題は位相回転です。 周波数特性が落ちるということは位相回転が大きくなっているということなのです。青は 2SK109 (Av=5.4)。 因みに ♂♀♂♀ では 10MHzでもフラット。図の回路は実際の回路ではありません。

 ヤフオクで当方のHPを参考にしたと思われる状況が見られましたので注意しておきます。
 当方が良いという部品を使用しても必ずしも良い結果が得られるとは限りません。その部品に合った回路 構成が必要ですし、トータルで良い結果を得るためには実に様々なことを判断して設計する力がなければなりません。 例えば 2SK389 BLの使用を前提に設計された回路に ♂♀♂♀ を使用しても特性はかえって悪くなるでしょう。 ヤフオクもこのケースだと面白いのですが・・・。
 他のまともな機器は作れもしないないのにオーディオアンプだけは作りたがる輩が多く困ったものです。
 ♂♀♂♀ の名前は伏せることにしました。(^^♪

 位相回転
   各段での位相回転は最小限に抑えなければなりません。位相回転が大きいと安定に NFBをかけられず、多量の 位相補償をして NFBをかけたとしても周波数特性にピークが出たりし、音質に悪影響を及ぼします。曰く、FM放送 で男性アナの声が何となく歪っぽい・・・とか(当方のホームページは参考になりますね。何度も書きますが、 わざわざホームページを作成するのであればこのような内容でなければなりません)。位相回転が大きいと いうことは周波数特性が悪いということであり、悪い特性のものに NFBをかけて見掛けの特性を良くすると いう手法では良好なアンプは作れません。元々良好な特性のものに NFBで更なる特性の向上を図るという 考え方でなければなりません。 本機では、オープンループのゲインは極めて高いですが、NFB用の帰還抵抗にパラに接続した周波数特性調整 (設定)用のコンデンサ以外は位相補償は1ヶ所のみです。オープンループでの周波数特性が良ければ、安定に NFBをかけるためのスタガー比も十分な値をとることが可能となります。

 ノンカットオフ回路
 発表するべきかどうか。

 出力段 TR
 出力段には現在直線性の良い 2SA1095 - 2SC2565を hFEを更に選別してパラで使用して います。図は 2SA1095のコレクタ電流 - hFE特性(東芝のデータシートから)です。非常に 直線性がよろしい。ですが元々の特性が良好なため 2SA1227 - 2SC2987を一石ずつ使用していた時と比べ特性の 向上はごく僅かです。

 その他
 回路してはごく一般的な差動増幅2段ですが、定電圧回路は別としてチャンネル当たり TRだけで 23石(FET は 別)使用。全ての部位で位相回転を最小限に抑え、低歪とすることを考慮しています。多くの先人の努力もあり 現在の回路はほぼ完成の域にあります。上下対称回路とか奇を狙っても定電圧出力アンプである限り、得られる 結果はほとんど変わりません。それよりも歪率の低減を図り DCドリフトを押さえる方が先でしょう。
 出力段はともかくドライバ段までは電源を定電圧化しなければなりません。

 プリント基板は銅厚 70μのガラエポを使用。






- 12th May〜17th May 2007 -









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