既製品修理は載せるつもりはなかったのですが、番外編として載せることにしました。理由は何年か
前に見た、アンプの修理をしているHPです。スピーカー保護リレーの接触不良をサンドペーパーで磨いて
復旧させ、復旧後は低音の出が良くなったというような記述があったことです。賢明な諸兄はご存知のことと
思いますが、リレー接点をサンドペーパーで磨いてそれで良しとするなどもっての外です。通常の酸化て゛
接点が接触不良を起こしている場合は、ピカール等の金属磨きを使用して鏡面のように磨き上げなければ
なりません。接点がかなり荒れている場合のみ、目の細かいサンドペーハーで最小限の修正をし、
その後金属磨きで鏡面のように磨き上げます。サンドペーパーで磨いた表面を倍率の高いルーペで
みると凸凹になっています。接点はバネの力で押し付けられているだけですから、かなりの接触
抵抗を持ってしまいます。この接触抵抗がアンプの出力インピーダンスを押し上げ、スピーカーの
制動が弱くなってあたかも低音が良く出るようになったと感じるわけです。このような状態では
またすぐに接触不良を起こします。
ご自分で使用されているだけなら良いのですが、ネットに発表すると、同じような障害に悩んで
いる人が、"ハハアこうすれば良いのか"と真似をする人が出てきます。
また接触不良を起こしていないのに、低音が良く出るようになるならと真似をする人が出てきて、
正常に動作している機器の性能を低下させてしまうことも考えられます。このようなアンプを
完動品としてオークションに出品されたら、"完動品"を信じて購入した人は大変です。
このHPが現在もあるかないか知れませんが、このようなHPが多すぎます。弱電の基礎的な知識もほとんど
なく、半田付けの技術も未熟なのに、手が器用というだけで複雑な機器に手を出す人が多いようです。
現在オークションにはこの手の、内部をいたずらしてみたものの手に負えなくて、出品というのがかなり
あると思われます。"修理を始めたものの忙しくなり、詳しく調べる時間もないため・・・"
などというのは最も気を付けなくてはなりません。オークションより購入するときは内部
をいたずらしていないかどうか確認した方が良いでしょう。
並4・真空管式白黒テレビ時代からやっておりますので、相当な件数修理しておりますが、全く記録
は残しておりませんので、UPするのは最近修理したものか、特に印象に残っているものに限られます。
機器を集めて喜ぶマニアではありませんので、必要のない機器をオークションから買い集めて修理する
ことも致しません。故障した機器をオークションから購入して修理して売ったところでさほど儲からないと
思われます。従って件数は多くならないと思いますが、メーカーのサービス・技術からクレームを
付けられないような修理、他の機器にも応用出来るような修理を書いていきます。
この趣旨から、少し手が器用であれば可能なメカ的な分解等は書かないことに致します。
感電の危険について
真空管式だったと思いますが、白黒テレビの高圧に1度触ったことがあります。白黒テレビでも高圧
は1万数千ボルトあります。その時は畳敷きの部屋だったから良かったものの、環境によっては死んで
いたかも知れません。それまで真空管式のラジオやアンプで何度か250〜400V程度の電圧を触っていたため、
電撃を受けた時の反応の仕方が身に付いていたのも良かったのかも知れません。その後、1時間位心臓
の鼓動が収まりませんでした。高圧に触れた指の部位は、細胞が壊死したためか、長い間白いままでした。
テレビの修理はかなりしており、印象に残っているものもあるのですが、間違って高圧に触れば
死亡する危険性が高いので、このページに載せるかどうか迷っております。
学校を卒業して初めて入った某メーカーで、私のすぐ近くでトランスの絶縁耐圧を検査していた先輩
が測定棒に触れて亡くなりました。電圧は1600か1700V位だったと思いますが、電流容量は極めて小さい
ものです。しかし夏であったために靴下を履いていない素足を、作業机の下の鉄パイプ部に乗せていて
電流が手から足裏に抜け即死でした。
船舶に乗船中、送信機の修理に来た修理員が、電源を入れたまま送信機のタンクコイルに触ろうとして
数センチのところで止めさせたことがあります。電圧は3000V(3300Vだったかもしれません)、
出力は1KWですので電流容量も大きく、触れば間違いなく死亡していたことでしょう。彼から何も
礼をもらっていないのがいまだに心残りです。このページを見ていたら連絡くださいね。
商用の100Vだから大丈夫と安易な気持ちではいけません。余程の悪条件が重ならない限り死ぬことは
ありませんが、感電の危険は皆無ではありません。電流容量がありますので、環境によっては
危険です。くれぐれもご注意ください。