ケースはタカチ SY-110A。
放熱器の裏側にパネルを挟んで LM317を取付け。
(70mAから 150mAへ改造前の画像)。
電池ケースを取付けた基板の裏に本体基板を取付けてある。
(電池ケース交換前の画像)。
本体基板 (70mAから 150mAへ改造前の画像)。
回路図
先日、数年前の某誌を引っ張り出して見ていたら、充電用 IC紹介記事の中で、ICが発売される前
ADコンバーターを使用して充電器を作ったが回路が複雑・大規模になり中々うまく行かなかったとの
コメントがありました。生来、あまのじゃくな当方は、たかが満充電検出に何故 ADコンバーターを使用
しなければならないのか?、ということで作ったのがこの充電器です。
充電電流は 150mA・400mA切り替え式です。充電完了後は 10mAのトリクル充電に切り替わります。
電源に余裕があればもっと大きな充電電流も可能ですがその場合放熱器を大きくする等の対策が必要に
なります。充電電流が大きい方が満充電後の電圧低下がより明確に現れます。
この充電器のポイントは最大値保持用コンデンサ C1で、良質なポリプロピレンが必要です。SOSHINの
9x25x16mmのモールドタイプを使用しておりますが、3Vの電圧を入力し、入力をはずして 2時間後の
電圧低下は 2mVという素晴らしい値を得ています。このコンデンサに良質の物が入手出来れば、この
回路は安定・確実に動作します。
回路としては LMC662CNによる最大値保持回路の出力と現在値をコンパレ
ータで比較し、現在値が最大値保持回路の出力より下がれば、リレーによりトリクル充電に切換えるように
しています。最大値保持回路にはダイオード Dによる漏れ電流を減らすため正帰還を利用した回路もあり
ますが、外部ノイズに弱く難しいようです。本回路ではダイオードとして FET 2SK30Aと OPアンプに入力
抵抗の高い LMC662CNを使用することにより十分な安定度を得ています。又、プリント基板のリークを
避けるためダイオード Dとコンデンサ C1は OPアンプのピンに直接半田付けしています。
OPアンプ出力を R1・R2
で分圧し少し下げることにより、満充電後バッテリー電圧が少し低下したときコンパレータの出力が切り替
わります。R1・R2で OPアンプ及びコンパレータのオフセット補正も兼ね、本器では図の定数でバッテリー
電圧が最大値より約 2mV/1Cell低下したときトリクル充電に切り替わります。
リレー RL1は充電→トリクル充電
の切換え、RL2は SWオン直後のバッテリー電圧の急激な変化の期間 C1の電圧を下げて、トリクル充電
に切り換わるのを防いでいます。この時間は R3と C2で設定し C2は 47μを使用していますが、22μ
でも良いかとも思われます。RL2は又、SWオフ後速やかに C1を放電させる働きも兼ねています。LM317と
78M05は定電流用です。電池ケースと並列に外部 (EXCITE) に取り出せるようにしてあり、外部で単一・単
二の充電も可能としています。この EXCITEに電圧計を接続することにより充電進行状況の確認も可能です。
定電流回路について
LM317と 78M05を使用していますが、LM317と 78M05では少し様子が異なります。LM317では Vrefは
約 1.25Vであり、電源電圧と電池電圧の差から約 1.25Vを引いた電圧が LM317にかかります。従って
LM317の損失は (電源電圧 - 電池電圧 - 1.25V) x 電流となり、電源電圧が高く電流が大きい場合は
LM317の損失もかなり大きいものとなります。場合によっては放熱対策が必要です。しかし電流設定抵抗
には約 1.25Vしかかからないため大きな W数のものは必要有りません。
78M05では電流は 5V / 電流設定抵抗となります。電流設定抵抗に 5Vもの電圧がかかるため、電流が
大きくなれば W数の大きなものが必要となります。しかしその分 78M05にかかる電圧は小さくなるため
、78M05の損失は小さくなります。
78M05を定電流回路として働かせるためには 78M05だけで 7〜8V必要です。従って LM317の場合より
電源電圧を高くしなければなりません。78M05 (7805) は小電流用と考えた方が良いでしょう。安定化
されていない通常の ACアダプターは負荷電流が小さくなれば出力電圧が上がります。
電池ケースについて
注意しなければならない点として電池ケースの問題があります。当方も今回テストしてみて初めて分かった
ことですが、一般に市販されている電池ケース (日本製かどうか分からない) のスプリングは金属では
あっても、電流を流すための材質ではないと言うことです。回路が完成し充電テストをしてみるとすぐに
トリクルに切り替わってしまう。こんなはずは・・・ということで色々と調べ、最後に電池ケースの
スプリングに 0.4A程度の電流を流してみたところ接触極めて不安定 (新品です)、振動等かけていないにも
かかわらず端子電圧が上がったり下がったりしており、更にスプリング1つ当り 100〜200mVの電圧降下が
有りました。そこで単3用電池ケースのスプリングを外し、スプリングの両端をターミナルに固定して 0.4A
の電流を流したところ、ちょうど 100mVの電圧降下がありました。"抵抗線" ですね。これを電池ケースと
言うなら "小電流用" 或いは "Max 50mA" 等と記載すべきです。もっともメーカー名の記載もありませんが。
因みに、確実に日本製である (民生用でない) 電池ケースで試したところ、端子電圧はぴたっと安定し
スプリングによる電圧降下も殆どありませんでした。個人での自作にはこのように解決の困難な問題が
多々あります。
このような問題があるのをつゆ知らず、得々としてネット等に発表しているバカを ド素人
といいます。
現在、秋月で扱っている USA製の電池ケースを使っていますが、バッテリーの出し入れが硬くスプリング
タイプのようにはいきません。また単3と単4のみで他は扱っていないようです。
MAY 1999
日本製のテスター (中堅メーカーで、聞いたこともないようなメーカーではない。当方で使用中のものでは
ありません) に使用されている
スプリングタイプの電池ケースを簡単に調べたところ、400mAで約 160mVの電圧降下がありました。
まあテスターの場合消費電流が極めて小さいので、上質な電池ケースを使用する必要も無いのですが
一応測定器ですから・・・。まともな電池ケースを入手するのは難しいようです。
10th Dec 2008
変更履歴
99/9/19 単三用電池ケースを日本製の (民生用でない) 物に交換。
電池の出し入れ (特に挿入時) が硬く、電池外側の被覆が破れてきたため。秋月で販売している USA製の
電池ケースは、頻繁に電池の出し入れを行う用途には向いていないようです。画像は USA製の電池ケース
のまま。
0.1C充電電流を 70mAから 150mAに変更。画像は変更前のもの。
DISCHARGER
充電池のテストや様々な電圧・電流容量のバッテリーパックに対応するため製作しましたが、通常の
DISCHARGERはベストなリフレッシャーではありません。ベストなリフレッシャーは
ランプ (豆球) やモーターです。
シェーバーの充電池は使えなくなったら充電することで何年も使えますね。通常のDISCHARGERで短時間に
リフレッシュするのは面倒です。
左のタクトスイッチが放電スタート、右がストップ。
画像上部の半固定 VRで放電電流設定。
スライドスイッチの右上が放電監視用 LED。
スライドスイッチは放電終止電圧 1.0V/0.8V切り替え。
何度か改造しているが画像は改造前のもの。
回路図
電源電圧を 5Vから 8Vに変更したため載せてみました。 ← 余裕!!!
ほか Cell個数設定用ロータリースイッチをディップスイッチに変更。
○放電電流は 2.5Aまで VRにより自由に設定可能。
○損失 15Wでもヒートシンクの温度上昇は約 30〜33℃(冬季、安物カーペットに直置き)。
○ディップスイッチにより Cellの個数を自由に設定。
○設定した放電終止電圧になると自動終了。
〇放電だけでなく 2.5Aまでの定電流充電にも使用可能。
○小型の直流電源や ACアダプターの負荷特性試験にも最適。
○電源は安定化された 8Vを使用。
74シリーズのフリップフロップよりもピン数が少ないためタイマー IC 755を使用してみました。
タイマー ICを使用しなくとも放電終止電圧で自動終了することは可能です。その場合 LEDを点灯
させる必要がなければ、2/2 LM358の出力を抵抗を介して(なくとも可) 2SA1015のベースへ接続、
LEDを点灯させたい場合は 2SA1015-2のコレクタを電源へ、エミッタを 620Ωと4.7KΩの接続点に
接続します。放電する電池をつなげば LED が点灯して即放電が始まります。
SJ5494を 2ケパラに使用していますが、これはコレクタ損失のためではなくコレクタ・エミッタ間
飽和電圧を小さくするため。これにより単 Cellでも 1Aの放電が可能です。1Aでの最低コレクタ電圧
は丁度 1.00Vとなっています。尤もコレクタ・エミッタ間飽和電圧の小さな石であれば1石でも可能
でしょう。
500Ωの VRに 16KΩの抵抗をシリーズに接続するなどということは、通常は絶対にやりませんが
DISCHARGERなら OK。500mAの放電電流が例え 510mAになったところで何の問題もありません。
温度特性に神経質になる必要はありませんが、本器では通信機用 16φ半固定 VRと金属皮膜抵抗を
使用しています。
○定電流回路ですので当然定電流充電にもこのまま使用できます。充電用の電源の電圧は
充電終了期の充電池の端子電圧よりも 1V 以上高く、また本器の電源電圧が 8V ですので 16V 以下が
良い。
本器用の電源に余裕があれば本器の電源と共通で 4本直列まで充電することも可能です。充電完了は
自分で判断しなければなりません。
○放置充電池の充電特性 (19th Dec 2008 )

テストでの放電のみで実使用は一度もない Ni-MHです。いつ購入したか記憶に無いほど古いもので、
時たま (数ヶ月か数年に一度) 気が向いたとき充電して放置していました。単三より一回り大きい
サイズで 1700mA/hですが、容量はかなり低下しているものと思われます。
とても同じ電池とは思えない興味深い特性です。赤カーブはほぼ完全に自己放電し残量 0の状態から
充電したもの。青カーブは一回目の 120分充電後、端子電圧 1.0Vまで放電したものを再充電した時の
特性。充電電流は何れも 0.1Cです。青カーブが 70分程度まで赤カーブより端子電圧が低いのは、
一回目の充放電で充電池の内部抵抗が低下したのが主な理由、と思いたいのですがそうでもないらしい。
一回目の充電後の放電特性は、端子電圧が 1.2Vに低下するまで約 68分、1.1Vに低下するまで約 85分、
その後は急激に低下します。1.1V以降急激に低下するところをみると、内部抵抗はそれ程大きくないよう
にも思えます。なお放電電流も 0.1Cです。
二回目の充電後の放電特性は、端子電圧が 1.2Vに低下するまで約 78分、1.1Vに低下するまで約 97分。
自己放電により低下した容量は、充放電することによりある程度回復することが分かります。
時間が勿体ないため 0.2Cしか充電していませんが、あまり良い充電の仕方ではないと思われます。
二回目の充電時、70分過ぎから端子電圧がかなり上昇しているのはこのためかも知れません。
一年前か一年半前か、これと同じ電池が充電後激しく発熱し、下に敷いていたコピー用紙が焦げる
事故がありました。間違った使用方法をしなくともこのようなことがありますので、ド素人のお子様が
充電池を復活させようなどと高い電圧をかけたりするのは危険です。
○ACアダプターの負荷特性試験

赤カーブは SANYOの古いラジカセの ACアダプター。定格 9V 500mA。このような特性も、
TRが熱くなりすぎていないだろうかなどという心配も無用でいとも簡単に取れてしまいます。
青カーブは古い Nintendoのファミコンの ACアダプター。定格 10V 850mA。なっ何だこりゃ、
定格電流で定格出力電圧を大きく下回っているではないか! 古いため平滑コンデンサが容量抜け
したか・・・。
ACアダプターを開けてみました。数十年やっている当方でも聞いたことがないメーカーの電解コン
を使用していましたが、表示容量 2200μに対し実測約 2300μあり異常なし。ダイオード 4本も
異常なし。
更にこの ACアダプターは SANYOに比べ電圧の変動 (レギュレーションのことではない) が少し
大きいように思える。
この変動はどこからくるのか・・・平滑コンデンサの容量を測定したした際、ESRも測定しておけば
良かった・・・。
Nintendoにはプログラミングが分かる奴はいても、アナログを分かる真に電気を理解した人は
ほとんどいないのではないか。さもなくばこのような ACアダプターを付けて販売するはずはない。
ACアダプターを測定する奴はまずいないだろうし、本体が異常なく動作すれば良いんだ、安く作って
くれるところがベストだ!。
たかが ACアダプター、されど ACアダプターです。SANYOと比べると総合電機メーカーとプログラミングしか
分からない会社の違いが良く分かります。
Nintendo関係者でクレームのある方は所属・氏名を明記して連絡を。
◎本器の特長は放電電流を 100mAでも 1Aでも自由に設定できる点です。
0.5Aとか 1Aで急速放電してリフレッシュだ、などと得々としているバカが大勢おりますが、急速放電
しただけではリフレッシュされません。まだ大量に電気が残っています。信用できない輩は、急速放電
した充電池から例えば 100mAの負荷をとり、端子電圧が 1Vになるのにどれほどの時間がかかるか
テスターとにらめっこしてみると良いでしょう。余程我慢強くなければとてもテスターの前に座って
いることは出来ない筈です。大量に電気が残っているところに充電すれば補充電になります。定時間
充電の充電器では過充電になってしまいます。
◎DISCHARGERで放電しているのに、−儼検出の充電器で充電するとすぐに充電が終了してしまう、
通常の電池使用を前提に作られた機器に使用するとすくに使用できなくなってしまう、充電中に端子
電圧の上昇が大き過ぎる、等といった経験をされている方は多いと思います。これらの原因の多くは
充電池にまだ大量に電気が残っているところに補充電しているためです。
DISCHARGERでのベストな放電の仕方は? 書きません。 (^^♪
◎営業上出したくないのでしょうが、メーカーが "専用充電器をご使用下さい" 程度しか充電池の
使用方法を公表しないのは問題ですね。適切な放電方法を公表すべきです。
500 回など充放電出来ないじゃないか、と文句を言ってくる輩はまずいないだろうし、文句を言ってきたら
使用方法が悪いと言えば良い・・・。
25th Oct 2007