日本製と中国製の乾電池の容量に違いはあるか




当方の HP の内容を流用して雑誌やインターネットに発表しようとするときは、
当方の許可を得るとともに出所を明らかにしなければなりません。








 以前から気になっていた、日本製と主に 100円ショップで販売されている中国製のアルカリ乾電池の 容量比較です。日本製の普及品が、インターネットで 100円ショップとほぼ同価格で販売されていますが、 大量購入ならいざしらず、商品価格の何倍もの送料・手数料を払うバカはまずいないでしょう。 近くの量販店で高級品を買った方がまだ安い。日本製より容量は落ちる (使用可能時間は 短い) かもしれないが安いから、という理由で 100円ショップの中国製乾電池を使用して いる人は多いと思われます。

 中国製は当地で最も繁盛している 100円ショップ 大創で購入。繁盛していれば新しいものが あるのではないかという判断。賞味期限ではなくて使用推奨期限は 2010年11月となっています。 1本当たり 26円。
 日本製@は、大手量販店のヤマダで購入。PANASONIC で 2本パック入り 290円 (4本パック  480円) です。価格からみても普及品てはなく 1ランク上の製品と思われます。PANASONIC は電池に 力を入れているようで、この上にはエボルタ、更にその上にはオキシライドが店頭に並んでいます。 使用推奨期限は 2013年 5月となっています。
 日本製Aは、近くのホームセンターで購入した普及品。FDK株式会社なる記載がありますが、 どのような会社なのか知識がありません。使用推奨期限は 2012年 4月となっています。日本製の 普及品として測定しておりますが、時々目玉商品として販売される Fujitsu 製などが同じような 特性かどうかは分かりません。

 単4 で測定していますが、単3 等でも特性の傾向は同じと思われます。

 測定 には 4 1/2桁 DVM を使用。従って分解能は 0.1mV です。データロガーの使用も 考えたのですが、安価に高分解能のものを入手するのは不可能で、8ビットなどでは使い物に なりません。メーカーでは当然高分解能の測定器を使用しているわけで、誤差数十ミリボルトも あるデータをネットに発表した場合、メーカーからクレームが来る恐れがあります。メーカーさん、 いい加減なアマチュアサイトにはどんどんクレームを付けましょう。



4 1/2 桁 DVM で測定 室温約 26℃


 興味深いデータが得られています。PANASONIC と中国製 GP が似たような放電特性を持って いるのは興味深い。これに比し日本製A FDK の放電特性は少し違うようです。 100mA の定電流を流した場合、PANASONIC は 8時間半を超えると急激に端子電圧が低下しますが、 日本製A FDK は 9時間放電してもまだ滑らかなカーブを描いています。これを見ると、 同じアルカリであれば (同じ種類の電池であれば)、価格が高くても安くても容量はそれ程 変わらないのではないかという印象を受けます。

 PANASONIC は日本製A FDK より端子電圧が 35mV 程度高く、この差はほぼ放電末期まで 持続します。 電池電圧と消費電流の関係は、A-電圧が高くなると消費電流が増えるもの (通常の懐中電灯やモーターを使用した簡単な機器等)、B-電圧の影響をあまり受けないもの、 C-電圧が高くなると消費電流が小さくなるもの (DC-DC 変換して使用している機器の一部) に分けられますが、A或いはBの機器が多いと思われます。PANASONIC はAの機器に使用した 場合、少し明るい・少し力強い等の利点はありますが、パッケージに謳ってあるほど長持ちは しないと思われます。日本製A FDK よりも使用可能時間は短くなる可能性もあります。 長持ちと書いてあったので高い方を買ったが、使ってみたらほとんど変わらなかったという 経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。Bの機器では使用出来なくなる電圧が高めの 機器を除き、PANASONIC でも日本製A FDK でも使用可能時間はあまり変わらないでしょう。

 日本製A FDK と中国製 GP の比較では、負荷をかけた直後から日本製A FDK の端子電圧が 中国製 GP より僅かに高めで、時間が経過するに従ってその差は広がっていく傾向です。 これは中国製 GP より日本製A FDK の方が容量が大きいことを示しています。しかしながら その差はそれ程大きいものではありません。日本製と中国製の差が少ないことは予想外でした。

 電池の電圧低下を検出している機器があり、一定の電圧に低下すると機器が使用出来なく なります。当方のオリンパス製 IC ボイスレコーダ (単4、2本使用) ではこの電圧は 1.2V です。 100mA の定電流で 1.2V まで低下する時間は、中国製 GP 5時間強、日本製A FDK 6時間弱、 PANASONIC では 7時間弱で中国製 GP との間には約 2時間の開きが有ります。この時間差を どのように考えるか。消費電流 100mA の機器で、中国製 GP を1回交換すれば 10時間使用可能で 価格は 105円、PANASONIC は交換せずに 7時間弱使用可能ですが価格は 240〜290円。 いつも使用している機器であればおおよその電池の使用可能時間は分かっていますので、連続して 使用したい時間が日本製A FDK と PANASONIC の間に収まる場合は PANASONIC を、それ以外の 場合は中国製 GP 或いは日本製A FDK でしょうか。しかし旅行や登山等で、少しでも荷物を 減らしたい場合は PANASONIC を選択する可能性もあります。

 パックの本数が違うため価格比較は難しいのですが、敢て比較すれば PANASONIC 120〜145円 に対し FDK 34円となります。PANASONIC と FDK どちらの放電特性が良いかは使用機器 使用目的により異なりますが、当方は FDK の方が好きです。何より PANASONIC は高すぎる。 測定前は普及品に比べ、圧倒的な容量を持っているのではないかと考えていたがそれ程の差はない。 これ程の価格差を付ける価値があるのだろうか。

 PANASONIC としては明らかにされたくないデータでしょうね。高い価格を付けておけば、勿体なくて、 放電特性の測定などをして無駄にする者はいないだろう、という考えがあるのかどうか。
 PANASONIC には "長持ち大電流パワー" なる記載があります。

 間欠放電特性を測定したが、載せるかどうか思案中。電池(機器)の使用形態は千差万別で、 代表的な使用方法などあるはずも無く、実際の使用に即した放電特性を測定するのは不可能。 自分自身でさえどのような使用方法になるか皆目分からない・・・。


〈参考〉 PANASONIC オキシライド

4 1/2 桁 DVM で測定 室温約 26℃


 パッケージに "この電池はパワフルであるため、豆球式ライト、豆球使用の玩具には使用 しないこと" といった注意書きがあり、さぞかし内部抵抗が小さいのだろうと購入してみた もの。使用推奨期限 2012年12月。確かに 100mA の定電流で 2時間近くまでは内部抵抗が小さいが・・・。







- 20th Jun〜22nd Jun 2008 -









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